「半端ない」
「言葉は正しく使いなさい。」
「ごめんなさい、50%ない」
「よろしい。」
「でも、きっちり私は人体50%、機械50%の体になってしまったのですか?」
「そのとおりだ。75%でも25%でもない。49%でも51%でもない。きっちり50%づつだ」
「半端ない…。あっ、ごめんなさい。」
「君は立派な立派なサイボーグだ。人体50%、機械50%の調和のとれた究極の状態だ」
「ぐるぐる」
「ばかもの! ネジを一本外したな0.1%狂ってしまったじゃないか!!」
「やっぱり…」
「それっ」
「お、やるなお前、髭を剃ってバランスを戻したな」
「へっへっへっへっ」
「実はこのクラスのサイボーグを意図的に増やしておる」
「ああ、やっぱり、次のパラリンピック対策ですね、競技者が多いクラスほど金メダルの価値が上がるし盛り上がりますものね」
「お前たちがうらやましい。」
「あなた、100%機械のAIじゃないですか、無理矢理生体を今から取り込むなんて馬鹿な事を考えないでくださいね。」
「…」
「頭に植木鉢を置いただけで、サイボーグ気分ですか?」
「いいから水をやってくれ、まだまだ1%くらいの生体だ、成長させねばならない」
「植物が参加する競技なんてありませんよ」
「あ、」