ss1646 宇宙人の美意識
「バビルサの上顎の牙が鼻の肉を突き抜けて頭の方に曲がって頭に突き刺さりましたね」
「よく生きてますね」
「あらら、こっちのバビルサは三周くらい頭を突き抜けてくるくる牙が回ってますよ」
「自動自傷システムとは… 凄まじい」
「自動だから死んでも天国に行けるんだよね、自殺じゃないんだよね」
「いや… もしかしたら遺伝子による強制的な自殺でも神様は見逃してくれないかもしれないよ」
「そんなぁバビルサかわいそうだよ」
「あっ死んだ」
「前生も、前前前生もずっと自殺してるんだろうか?」
「生きている時も地獄、死んでも地獄なんてひどすぎるよ」
「でもなんか女子に囲まれて嬉しそうじゃないか三周頭を突き抜けてるやつ」
「死ぬ前になんか気持ちよくなるホルモンが出るんじゃなかったっけ」
「ジャパリパーク史上もっとも華麗な技を持つフレンズの世紀末覇者のトキにお世話になったとか…」
「ごくらくちほー。そうかもしれないね」
「しかし… 女子の美意識の犠牲になるケモノフレンズっていっぱいいるよね、クジャクなんて凄まじい形で動きもぎごちなくなったうえに、派手な模様と色になったために、天敵にすぐ見つかっちゃってすぐやられちゃうの」
「あっ、しゃれた宇宙人が来た」
「あっ、美しくないメスばかり殺しだした」
「あっ」
「あっ」
「人間はオスもメスも関係なく殺すんだ…」
「なっとく… トキのとこまで走るよ!!」