「毎年成人式で新成人が暴れる」
「車の事故で何人か死ぬ」
「毎年の事なのになんで市長は学習しないんだ? 若者とはそういうものなのに」
「ほんとだよ、どうしてなんだ?」
「エネルギーの発散」
「今日だけは羽目を外したい」
「普段かまってもらえない大人にかまってわもらいたい。うっぷんを晴らしたい。」
「当然の欲求だよな、良い子だって悪い子だって差は無い」
「うん、表現するかしないかだけの差だ」
「欲求をかなえてあげてこそ市長というものだ」
「絶滅危惧種となった暴走族、大人たちが絶滅に追いやったわけだが、若者の活気を喪失させたと大ブーイングなわけだが、国の将来の活力を失わせないような解決策を講じなければならない」
「そうだな、今の若者は幼児の時から、子供の声がうるさいとかで保育園児、幼稚園児の時から近所の大人から抑圧を受け、遊ぶ時間や羽目を外す時間を凄まじく制御されてきたひじょーにほんとーにかわいそうな過去を持っている。この先も一生おとなしくしてろなんてもう到底言えない。ほんと、なんとかしてやらねばなるまい」
「そうだよな、バブルを経験した両親、祖父母世代の大人から活気を押さえ付けられ続けるというのも理不尽中の理不尽だ」
「どうも〜市長ですバブル楽しかったよね」
「うわっいつの間に」
「バブル世代なんで軽いんですね」
「そうなのよー」
「…」
「…」
「で、解決策だけど、あれと同じなのよねあれと、ご近所の国々が我が国を困らせて楽しく歓声をあげるのと同じなの」
「あ、確かに」
「楽しそうですよね」
「人を困らせる事こそ最大の喜びなの人間というものは、特に若者というものは」
「市長、わかっていらっしゃる」
「他の市長とは違いますね」
「で、老害認定制度を発令しようと思うの、認定されたピープルは火星に先行移住させて重労働させて火星を快適に住める星にしてもらうの、どう?」
「…」
「…」
「成人式の時にそれを発表して、老害認定された人を一部始終映像で流してロケットで打ち上げるの、拍手かっさいだわね」
「…」
「…」
「医療問題も、年金問題も解決、憎らしいバブル世代の介護も無し、若者たちに明るい未来が開けるの」
「…」
「…」