「電気自動車の走行音の義務付けに伴い、色々な走行音の開発が進んでいるな」
「ああ、今までも有った右左折やバックの時の喋りの音声のようなものまで検討されている」
「え?」
「だから、今でもトラックとかが左折とかする時に歩行者に対して『左に曲がります♪♪左に曲がります♪♪』とかを、『走行してます♪♪走行してます♪♪』とか自動車に喋らせるって発想だよ」
「はっそう」
「…」
「自分でその言葉とか入力できるといいね」
「そうだな」
「『どけどけじゃまだよ障害者』とか、『ここ右に曲がろっかな、どうしよっかな』とか」
「おまえね」
「って、ダメだよね、やっぱ走行音、喋りも今流行りの人工知能に任せた方がいいな、路地を走る時、商店街付近を走る時、車線の多い処を走る時、高速道路を走る時とかで音量や音質、適切な喋りを瞬時に判断して音を出す事くらい人工知能でできるだろう」
「なるほど、そうだな、路地を走る時は、か細く『すみませんすみません』とか、高速道路を走る時は大音量で『オラオラオラオラー全開バリバリー』とかか?」
「…」
「あっ、UFOだ、なんか凄い音だしてジグザグに飛んでんな、なんか変な音というか喋ってんな、訳してみろよ」
「『オラオラオラオラー全開バリバリー』だと」
「…」