「縄文時代には植物だけでも千五百種類もの植物を食べていた。動物もカメからアリから蛆虫までなんでも豊富に食べていた」
「そうね、それが今ではたった数種類の大規模農場で採れる穀物と野菜だけよ、肉も魚もクローンみたいに企画された血統のみだわ」
「しかも大規模農場で栽培されるのは味の良いのと病気に強いのとの交配で一代目のF1、味が良くて病気に強いものだけだ」
「二代目以降は栽培しないのよね、品質が落ちるから、というか大元で同種じゃなく近種を使い出したから二代目以降は子供ができないわ」
「で、俺ら人間も地球を支配した宇宙人に管理されるようになったわけで…」
「ええ、あたしはずっと地球上に居たホモサピエンスだけど」
「うん、俺は地下に潜って地底洞窟都市で何万年も生きて進化してきたクロマニヨン人の子孫だ、一代限りで交配可能だ、雑菌の無い所で生きてきたので体は弱いが美味しいらしい」
「あたしらは紫外線にも強いしあらゆる雑菌やウイルスにも強いわ、あたしたち掛け合わされて、あたしたちの子供は宇宙人に食べられちゃうのね」
「雑種って予想以上に強くなる事があるんだな」
「ええ、逆にあたしたちの子供が宇宙人を食べているわ…」
「F1レーサー並な超人だな」