「パラリンピック以来、義手義足の自動販売機が増えたな」
「ああ、パラリンピックも回を重ね、承知され、義手義足を忘れた人が簡単に街中の自動販売機で買えるようになった」
「性能も凄く上がっているね」
「うん、大量生産でコストパフォーマンスも良いし性能も競争で凄く上がっている」
「でもそんなに…」
「うん、健常者が自分の体の機能アップに買ってる。そっちの方が多いよ」
「このパワーアーム凄いね、手に手袋のようにはめるだけで力持ちになれるんだ。うわっトラックなんか片手で軽々だ!! 脳波を無線で感知して自動で動いてくれて、反重力浮遊機能も付いてるから重さも感じないし接触部分の痛みもないね」
「ほんと至れり尽くせりだね」
「新宿で変な街並みのとこに来ちゃたな、あ、これは…」
「人体パーツじゃなくって、まるまる一体で売ってるね」
「なんでビニールに包まれてるんだろう」
「あ、なんかネットでたまたま引っかかってたけど、大昔のビニ本っていうアダルトなやつを模してるんじゃない? この子裸だし、すんごくきれいだし」
「なんで子供なんだ? ここら…、アダルトグッズなんだろ?」
「ロリ向けなんでしょ、つか、大人だと自動販売機がもっと大っきくなっちゃうよ、彼女を作れない奴らが買うのは決まってこういうやつだ」
「おまえ洞察力ばつぐんだな」
「なんか嬉しくない」
「自動販売機で自動機械を売っていると思ったら…」
「児童販売機だったんだね」
「これもオーナーの脳波で無線で自由に操作できるんだね」
「そうだね………」