「なんで火星に移住しようとしてんの?」
「増えすぎた人口を…」
「ガンダムじゃないんだから」
「で、あんたはなんで火星に移住すんのに反対なの?」
「ぼく、火星人なんです」
「…」
「ぼく、火星人なんです」
「…」
「ぼく、火星人なんです」
「はいはい、うわっ」
「ね」
「典型的なタコ型火星人!!??」
「ええ、化けてたんですよ」
「タコって色も形も変えられるからな、それの進化形か」
「タコじゃないです。火星の開拓は大変ですよ、我々が故郷を捨ててまで地球に来たのに」
「地球人に溶け込んでいるのか、何人くらい居るんだ?」
「驚くから言いません」
「…」
「あなたの秘書、人間じゃないですね」
「えっ、あのかわいい娘もタコなのか!?」
「タコじゃないです。」
「う、うん火星人だったのか」
「違います。キツネです」
「…」
「猿から人間への進化が突然だったので擬態が追い付いていなかったのですが、ようやく人間に擬態する動物が出てきました」
「キツネやタヌキはもちろん、様々な動物たちが人間に擬態するようになってきました。人間は一応地球の覇者ですからね、強い者に擬態するのは当然の事です」
「で、人間じゃない人間はどれくらい人間社会に溶け込んでいるんだ?」
「驚くから言いません」
「…」
「見分け方は?」
「服をつねると痛がります」
「あはは・・・」