ss1609 ちょうじんるいのたんじょう
「照明写真か?」
「バカ、俺らライト兄弟になったんだよ」
「まぶしいこと」
「アイピーエス細胞の研究で最優先で実現したのが増毛植毛技術だ」
「…、まあ、世の中そんなもんだろう、需要がマックスだからな」
「応用で全身にも毛を生やせるんだぞ」
「南極調査隊は助かるだろうな」
「そうだな」
「で、羽毛まで生やせるんだな」
「そういう事だ。皮膚の究極の高度な変化、進化が羽毛とされているが、ついに異種である人間にも植毛できるようになってきた」
「鳥人類?超人類?…いや、天使になれるんだな」
「…」
「飛べないな」
「ああ、人の腕が短すぎるからな」
「いや、我ら腸人類だから、胴回りだろう。キュウイとかヤンバルクイナとか、ダチョウと言ったとこだな」
「天使にもほど遠い」
「頭だけだったな、ライト兄弟の真似ができたのは、ピカッと光る中年の…えっっっとポケモンの」
「ピカチュウだろ、それにライト兄弟が飛んだ時は若くてピカチュウじゃなかっただろ」