ss1608 サンタバーバラの幸運 |
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「他人の細胞を使うのね」 「コストの事を考えたら個々人本人の細胞からアイピーエス細胞を作っていたら医療として成り立たないからね」 「汎用性の高い人の細胞を大量生産して使っていたわよね」 「今は昔の話だよ、画期的な方法が生み出された。免疫御免細胞≠フ登場で拒絶反応が全く無くなった」 「ええ、その免疫御免細胞≠焜Aイピーエス細胞を利用して作ったわけだけど、上手くいったわよね」 「膨大な種類の免疫の型は勿論、血液型の違いがあってもぜんぜん大丈夫だ。元々地球上の生物は一つの生命から発生分岐したとされているからな」 「で、この娘、サンタバーバラだけど…」 「バラバラ殺人の未遂だな、失った部分も多い、早くパーツを調達して来て縫い合わせてあげないとな」 「誰だ!! 一緒にバラバラにされた愛犬の体を混ぜたやつわ!!」 「怒らないでお医者さま、あたしこの子と一緒になれて嬉しいの」 「…」