「原発の廃炉ロボット開発を今の高校生にやらせようとしているぞ、廃炉に数十年かかるからってよ」
「むかつくぜ今の大人たちわよ、なに考えてんだ」
「ほんとだぜ、俺たちの将来の年金額の平均は、今の老人たちの十分の一くらいになるそうだし、医療費も格段に上がって病院に行けるのはほんの一握りになるって事だしな、そんな俺らになに命令してんだよ」
「そうそう、それから介護もやれ、介護ロボットも開発しろとか言ってるぞ」
「老老介護をやれよな、俺らが生まれる前、発展途上国から介護士にしてやるからって若い外国人を引き入れて低賃金で過酷な労働をさせて国際的大問題になったからって、俺たちに振るんじゃねえよ」
「俺らはお前らの面倒を見るために生まれてきた訳じゃない、お前らのした事の後始末をするために生まれてきた訳じゃねえんだ」
「やるか」
「やろう、俺らの人生を本来の形にするんだ」
「ロシア人は先進国でありながら平均寿命が六十代だってよ」
「いいねそれ、働けなくなってすぐ死ぬんだ、日本じゃ労働する年月よりも年金生活人生のほうが長いっていうのが異常なんだよ、どっからその金を出してんだよ、医療費だって老人に限って他の国に比べると格段に安いから長生きするんだ、病院通い人生で長生きさせるだけの余生になんの意味があるんだよ」
「やろう」
「やるしかない」
「俺らが作ったしっぺするロボット、病院に普及したな」
「ああ、しっぺをする事によって血行を良くするとか適当な事をうたい文句にした」
「誰も病院に来なくなった」