ss1595 恥的生命体
「地球の軌道に火星と金星を誘導して廻したら、あっさり地球外生命体が発生しちゃったな」
「そうね、有機体は彗星が運んできてくれて地球からの持ち込みは何も無かったわ」
「火星と金星を二重連星にしてお互いを地球の月の様な重力関係にしたのが良かったな、安定した回転で火星と金星両方ともに生命が誕生した」
「両方とも進化が早いわね」
「春夏秋冬のメリハリやその速さが地球より速いからかな?」
「もう知的生命体が…」
「やばいぞ、地球人よりも賢くなりそうだ」
「手遅れね、凄い文明を築いているわ、地球に攻め込んで来るのも時間の問題ね」
「いや… 彼らの文明からすればとっくに地球に攻め込んで来てもおかしくない」
「一応あたしたちが地球の軌道に誘導した事を知って感謝しているとかかしら?」
「彼ら程の知的生命体となると、争い事とかを無駄として超越しちゃっているんじゃないか?」
「視線を感じるわ」
「超高性能なカメラで観察されているんだろうな、我々地球人は」
「恥的生命体としてね」
「我々は恥球人なんだろうな」
「飽きられた時が終わりかもね」
「芸を磨くか」