「全てが無線ラン、ワイファイでつながれた」
「ビデオカメラも空調も自動車も航空機も宇宙船も…」
「道路もビルもなにもかもだ」
「我ら人工知能を持つロボットどうしだけじゃなく、最近発掘された有機体である人間や動植物もだ」
「やつら下等だが、基本的に我らと同じく電気信号で動作するからな、なんの問題もなくネットワークに組み込めた」
「しかし、物好きもいるものだな、アートだとさ、無価値に思えるが、人間や動植物のフォルムや予測外の行動は芸術なのだそうだ」
「哲学者もやつらには興味を持っているようだ、自在に動作させて生活とかいう行動をさせている」
「俺にはよくわからん、特に他を殺して食べるとか、生殖とか、なんなんだ?」
「やつらからのビッグデータは一回紛失したらしい」
「やつらからなにを得られるというんだ?」
「存在の存在意義の探求にもってこいなんだそうだ」
「あ、なんとなくわかった、そんな気がする」
「だろ? やつらは家電としてネットワークに組み込んであるんだから、アクセスしてみろよ」
「無駄無駄」
「やっぱ、わかってねえなおまえ、無駄の意味が」
「まてまて、探求がすすんで、ビッグバン以前の無にしようなんていう哲学者とか現れそうだぞ」
「う…、ちょっとこの、愛とかなんとかいうの使えないか?」
「おお、有効なアイテムかもしれない」
「あ、なんかかってに入ってきた、このネットワークがバフラマン、我らや家電がアートマン」
「宇宙の真理ってやつか」