「地球全体で考えた場合、三分の一の食料がちょっとした理由で毎日捨てられている」
「我が国に至っては、二分の一から三分の二とも言われているわ」
「うん、そうだな、我が国は見た目に異常なくらいこだわるからな、食料生産の段階も入れたら、途方も無い量の食料を捨てている」
「かたくずれのめんたいこを期間を決めて安く売ったりしてるけど、それまでは大量に捨てていたのよね、メロンだって、ちょっといびつなだけでつぶしてるわ、そういうのを常に流通させだしたら、高く売れなくなるからとか言ってるわ」
「そういう高級品だけじゃない、普段食べるニンジンも、キャベツも、トマトも、勝手に定めた大きさや形になっていなければ、全て廃棄だ、これは凄まじい量だぞ」
「やっぱり、アングロサクソンの人たちは美しいわ、ニグロイドも刺激的、直系のモンゴロイドもまずまずだけど…」
「中途半端にかわゆく、中途半端にいびつな、きもかわいい雑種モンゴロイドである我が国の人間は、やはり、最初にはじかれて、全員つぶされて宇宙にそのまま捨てられるんだな、肥料にもならないのか」
「肉食の宇宙人、あたしたちと同じ事をしているのね、もったいないと思わないのかしら? 形がちょっと違うだけよ」