ss1562 服という物について
「地球人より早く宇宙に出て、宇宙生活が長い宇宙人の宇宙服は、やっぱり凄いな、無駄の無いスリムな素敵な宇宙服だ」
「ほんとね、ひとりひとりデザインも色も微妙に違ってて、すっごいおしゃれだわ、あ、みんな宇宙船に戻ってゆく、あたしたちも彼らの宇宙船に招待されているわ、行きましょう」

「まあ、宇宙人さんたちはずいぶん早着替えね、もう船内服に着替え終わってるわ」
「俺たちの宇宙服はひとりでは着る事も脱ぐ事も出来なくて、装備によっては一時間もかかる事だってあるのに、彼らは凄いな、一瞬で着替えたかのようだ」
「宇宙人さんたち、不思議そうにあたしたちを見ているわよ」
「あれっ? あの女性の宇宙人の船内服、派手なドレスに変わってゆくぞ!」
「まあ、男性の船内服も礼服に変わってゆくわ!」

「きみたち、なにをやっているんだい?」
「あ、どうもお招きありがとうございます。宇宙服を脱いでいるんですよ」
「服?」
「判りました、あなたがたみんな素っ裸なんですね」
「ん?」
「あなたがたは我々の地球の生物の鳥に少し似ています。鳥は皮膚を変化させて究極の服である羽毛というものを有しています」
「ああ、鳥は知ってる。なかなか良い構造の皮膚の変化だ、我々も地球の支配者は、最初は、鳥だと思っていたよ」