ss1556 天然の3Dプリンター
「天然の3Dプリンターが遺伝子だわ、今、家庭用3Dプリンターのブームがはじまったけど…、それの大先輩ね」
「それって、ほんとうに天然なのかしら?」
「え?」
「だって、3Dプリンターには最初っからワイファイ内蔵でしょ? あたしたちの遺伝子だって、遠く離れた星から遠隔操作されてるんじゃないかしら? 遺伝子だけの、現場監督だけの判断で、こんな複雑な生体を作れるものかしら?」
「確かに、そうかもしれないわね、遺伝子だけの意思でいくつもの立体的なアミノ酸を作り、それを組み合わせてたんぱく質を作り、機能する生体を作ってしまえるものかしらね」
「でしょ? 遠隔操作であたしたち人間はプリントアウトされているのよ」
「じゃ、その操作をしているのは神様かしら?」
「う〜ん、あたしたちと似たような存在かもよ、ちょっとだけ科学が進んでるだけの」
「そうよね、なんでもかんでも未知ので高度な技術を神がかりにするのはおかしいものね、じゃ、そのあたしたちと似たような存在もまたその上の存在から遠隔操作されて3Dプリントアウトされているのかしら?」
「…、いいわよもう、神様で」
「はいはい」