ss1549 リセット
「何事も長く続いて良い事はない…」
「ええ、恐竜の時とは事情が違います。地球をこの破壊大魔王の人間という生物から救うのは…」
「今でしょ、今!」
「破壊と再生が、この星の生物の高度な進化をもたらして来ましたが…、中途半端に知能を持った人間の登場で瀕死の状態です。肉体としての完成度、記憶装置としての脳は、我々宇宙人の文明文化、科学力で補完できる程度のレベルまで来ているので…、絶滅させるのはもったいないのですが…」
「そうなんだよな、もったいないよな、我々宇宙人並に次の再生でなってくれる保障もないし、また何億年もかかる可能性もある…」
「今回はリセットにしておきましょうか?」
「そうしようよ、彼らの脳を初期化して、我々が入り込もう」

「な、なんかワイルドじゃない? 人間って」
「ワイルドだぜ!」
「なによ、その目は、信じられない、あたしに欲情してんの? 実験動物みたいに」
「お、あぶないあぶない、でも、野蛮人になるって…」
「そうね、なんか生きてるって感じがするわ」