ss1528 3Dプリンター
「最近3Dプリンターの普及で、雑誌に組み立てパーツの付録が付かなくなってきたな」
「そうだな、創刊号は半額で毎週組み立てパーツが付いてくるって雑誌だろ、船やバイクやスポーツカーを完成させるには、全部買わないといけない。最後の号まで買わせるうまい商法で、本が売れない時代にも関わらず、爆発的な売れ行きだった。その会社が家庭に普及した3Dプリンターに目を付けて、3Dデータの添付のみに切り替えたんだな」
「うん、その3Dデータを自宅の3Dプリンターで毎週立体プリントアウトすればいいんだよな、スマートになったもんだ。組み立てに失敗しても、もう一回プリントもできるしな」
「今度の企画はなんかすごいぞ、、、、」
「ほんとだ面白そうだな、おまえ地球って星に出張だろ、ネットでのダウンロード販売もやってるぞ、雑誌の本文もネットで読めて、データもワンクリックだ」
「便利な時代になったもんだ、3Dプリンターを一台地球って星に送っておこう、休日が楽しみだ」

「あなた! またそんなオモチャを組み立てているの!? せっかく付いてきてあげたのにいいかげんにしなさい!!」
「もう少しで完成なんだよ、最後のパーツだ」
「まあ、しょうがないわね、フィギュアね、なんかあんたに似ているわね、名前を付けてあげなさいよ」
「う〜んと、あ、アダム!」
「適当ね、でも素敵だわ、よくできている、あたしも作ろうかしら…」
「ちょうど次号から女性のフィギュアだ」
「先に名前を考えておこうっと、えーと、リリス? イブ? そんなところね」