ss1512 ダイエット
「簡単にダイエットする方法ってないかしら?」
「有るわよ」
「食事制限とか、運動とか無しによ?」
「有るわよ」
「外科手術で脂肪を削ぎ取るとかの怖い方法じゃ無しによ?」
「有るわよ」
「まあ、そんな夢のような技術が有るの!?」
「有るわよ、圧縮技術の応用で簡単に出来るじゃない」
「圧縮?」
「そうよ、物質転送装置が進化して、生体も可能になって、圧縮方法もいろいろ選べるようになったのよ」
「ああ、あのスタートレックやハエ男に出てくるマシンね、物語では事故で怖い事になってるけど、大丈夫なの?」
「大丈夫よ、普通は、物質転送は、可逆圧縮という方法で転送先に着いたら、全く同じサイズ、重さに復元するんだけど、減量圧縮も出来るのよ」
「あ、聞いた事有るわ、画像圧縮でビットマップをジェイペグにする様な感じかしら?」
「そうよ、それそれ、見た目には殆ど変わらないんだけど、細胞が間引きされてスカスカになるのよ」
「それじゃあ、体重だけが減って外見は太ったまんまじゃない?」
「大丈夫よ、体の部分を生体レタッチソフトで修正出来るのよ、その時、細胞の詰め方を工夫すれば、バストやヒップに細胞を集中させて、ボンキュッパッのナイスバディーな体に出来るわ、あたしデザイナーだから、レタッチしてあげるわよ」
「まあ、素敵! 減量圧縮お願いするわ」

「はい、減量圧縮生体物質転送して、生体レタッチ完了! どう? ダイエットしてボンキュッパッのナイスバディーになったわよ」
「はい〜? あんだって〜?」
「だからね、ダイエットに成功したんだってば」
「はい〜? あんだって〜?」
「…、やばい、体はともかく、脳細胞もスカスカになって、痴呆老人みたいになっちゃったのね。。。」
「はい〜? あんだって〜?」