ss1510 人生の始まり
「昔はどこの国でも三歳、五歳、七歳まで育つのが難しかった」
「そうね、今でも発展途上国では同じ状態よ、貧困や伝染病で三歳、五歳、七歳まで育つのが難しいわ、その歳まで育てば一安心という事でお祝いの習慣が出来たのよね」
「先進国では還暦、古稀まで生きられれば一安心という事なんだけど…」
「そうね、現代は脳の寿命である百六十歳近くまで普通に生きられるようになったからね、還暦、古稀には人生の始まりの七五三と同じレベルのお祝いをしているわよね」
「これでも宇宙人の寿命の千年とか一万年とかからするとかわいいもんなんだよな」
「なんか、地球人もその程度には理論上引き上げられるみたいよ、遺伝子操作無しにね」
「新陳代謝の調整だけでそこまで行けるみたいだね」
「で、六十五歳定年問題だけど、残りの凄まじく長い人生を遊んで暮らせるほどの財源は有るの?」
「有る訳ねえだろ!」
「よね、だから昔並みにする計画が進行中よ」
「だな、還暦や古稀まで生きられるのが困難な状態にする訳だ」
「秘密裏に宇宙人から宇宙伝染病を貰い受けているわ、ワクチンもセットでね、もう彼らには、克服していらないものだったみたいだから無料だったわ」
「そのワクチンを超高額設定にする訳だな」
「そういう事よ、年金生活者は大幅に間引きしないといけないわ」