ss1491 空飛ぶ哺乳類
「空飛ぶ哺乳類って、コウモリだけなのね、ムササビやモモンガは落ちかたがうまいだけだからね」
「不思議だわね、前地球の支配者の恐竜は翼竜の種類が膨大だったわ、っていうか、恐竜の直系の子孫は今の鳥類だから、今でも空飛ぶスペシャリストなのに哺乳類ときたら…」
「そうね、唯一のコウモリも鳥類と比べたらかなりぎこちない飛びかただし、どうしてなのかしらね」
「でも、その代わりに海に進出した哺乳類のイルカやクジラは泳ぎは魚以上にうまいわよ」
「そういえばそうね、海へは、恐竜類の海竜が絶滅して、今は親戚の爬虫類のガラパゴスの海イグアナだけだものね、しかもコウモリと同じくらいぎごちない泳ぎだわ」
「今は、恐竜類と哺乳類は住み分けて地球を支配しているのかしらね」
「そのようね、でも、あたし、飛行機とかじゃなくて、自分の羽で自由に空を飛びたいわ」
「あたしも! 哺乳類は海寄りだって事が判ったけど、恐竜類の子孫の鳥類のように美しく空を飛びたいわ」

「鳥類の遺伝子を組み込んだわよ、きもい悪魔の羽みたいなコウモリの羽じゃなくって、平和な鳩の美しい羽よ」
「空を飛ぶ条件は揃ったのね…」
「条件って…」
「ええ、ダイエットはしないとだめよ」
「いいや、あたし」
「…」