「フル金属化したぞ」
「思い切ったわね、もう生体人体には戻れないわよ」
「子供の頃からの夢だったんだよ、超合金ロボットになる事が」
「それが、最終決断なのね、あんたの…」
「うん」
「地球の多細胞生物の遺伝子には、兵隊蟻の様な戦うためだけに産まれた個体を英雄視する遺伝子が含まれているわ、自己犠牲による戦いで感動する様にもなってるの、がんばって戦ってね、暇なので、感動でもしてみたいのよ」
「あのね、そういう分析的な言い方はやめてくれよ、かっこよく、行きまーすって戦って来たいんだよ」
「はいはい、判ってますって」
「…」
「なに? 早く行って地球を守りなさいよ、つか、その体なら侵略も可能よ」
「俺のちんちん蛇口になってんだけど」
「いいの、もうエッチも出来ないんだし」
「う、うんそうだよな、ところでフル金属化したという事は脳も?」
「そうよ、人工知能コンピューターを作るには莫大な資金と広大な空間が必要だったんだけど、人体金属化処置で、あっさり簡単に低予算でコンパクトに、人工知能コンピューターを作れる様になったのよ、あんたの元脳は、最新型の人工知能コンピューターになったのよ」
「おおっかっちょええー、それで安心した、行きまーすっ」
「ばか、元がだめならだめなのよっ! と。」