ss1456 鉄の男
「磁石にくっついたぞ、生物なのに…、自分の体を金属化出来るのか」
「深海の海底火山近くに住む貝ね、足の部分が鉄になっちゃってるのよ」
「鉄の鎧とは…」
「この貝を研究して、人間にも応用出来る様になったのよ」
「なんだって! 人間が天然の鉄の鎧を付けられるのか! 錆びたりしたらどうするんだ?」
「純粋な鉄の精製まで体内で出来る様になったから錆びないわ、鉄は元々不純物が入ってないと錆びる事は無いのよ」
「しかし、宇宙時代の戦闘とは言え…」
「もちろん鉄だけじゃなくて、軽くて丈夫なチタンをはじめ様々な金属を体内で精製分化配置が可能になったわ」
「おお、これで宇宙戦争で異星人に勝てるぞ、俺にも金属化の処置をしてくれ」
「よいわよ、色々選択出来るけど、外だけ? 皮膚だけ金属化する? 内臓とかも金属化して、より強靭にする事も出来るのよ」
「ええっ!」
「血管も柔軟性のある金属に変化させられるし、そうすると血液に変えて円滑油も、ジェット燃料も流せる様になるわ、もちろん神経は銅線ね、宇宙空間ですっぽんぽんで戦えるわよ」
「そんな細部まで…、って、フルで金属化したら、人間で無くなっちゃうじゃないか、ロボットとかアンドロイドとか…、元に戻せるんだろうな」
「戻せないわよ」
「…」