ss1453 スイッチ
「スイッチを一回入れるだけでロボットは全ての動作を始める」
「うむ、電源メインスイッチが入ると、電子頭脳を動かすスイッチが自動で入り、電子頭脳が手足や指、目、耳、口のスイッチを必要に応じて入れてゆく…」
「スイッチがスイッチを入り切りし、細かい部品にまで連鎖操作していくんだな、高等なロボットは、生物の人間と同じだ」
「うむ、全てが繋がっているから、一つの小さな部品が劣化するだけで、生物人間と同じ様に体全体のバランスを崩す事もある」
「高等になればなるほど、一体感が高まってゆくんだな」
「なんだい? そのリモコンは」
「ロボットと言えばリモコンだろう?」
「まあそうだが、これほど高度な全自動ロボットにはリモコンなんて無意味な筈だが?」
「それっ!」
「うわっなんだ、人型ロボットから犬型ロボットに変形したぞ、こんな仕様書は無い筈だ!」
「やっぱり…、高等なロボットの体は人間の細胞の様なセル単位で形成されているんだ、だからセル毎にスイッチの入り切りを意図的に大幅に変えてやった、基本的に全てのセルが伸縮駆動出来る様だから、この様に人型ロボットから犬型ロボットに変形させる事が出来たんだ」
「おい、なんだ、今度は俺にそのリモコンを向けて…、やめろっっ!!」
「わんわん」
「あはは、やっぱり、人間も原理は同じなんだな、細胞も流動変形出来るからな、でも、骨格は犬っぽくないな、犬人間だ」
「わんわん」