ss1441 哀願動物
「愛玩動物」
「ペットの事ね」

「うん、うちでは定番の犬と猫を飼っているわ」
「そう、あたしんちでは、これ」
「まあ、レアね、連れて来たのね、う〜んとなんだったっけ、これ」
「地球の人間という新しい愛玩動物よ」
「体毛が少ないわね」
「そうなの、面白いでしょ、だからいろんな他の愛玩動物で作った毛皮を着せられるのよ」
「なるほどー」
「オスメス買ったのよ、オスのほうは今日はお留守番だけど、凄いのよ、二匹とも毛皮を脱がせた瞬間に欲情するのよ」
「へー、毛皮を脱ぐというのが、スイッチになるのかしら、その姿が犬猫と同じ自然な姿なんでしょ?」
「地球では服という物を着ているようよ、だからそれを脱ぐという事はあまりないみたい」
「便利ね、子供が欲しい時にすぐにスイッチが入れられるなんて」
「ええ、しかも年中欲情できるの」
「年中ですって! 凄すぎだわ」
「だから他の愛玩動物と比べて増え方が凄いから、安くなってきているわ」
「お店ではレアじゃなくなってきているのね」
「そうなの、なかなか売れないらしくて、でも…、この子たちに見詰められて…」

「哀願動物」
「人間の事ね」