ss1425 電気の伝記 |
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「人間の精神活動は電気だから…」 「そう、電気だから宇宙を光速移動できるようになったんだ、物質移動では限界があるからね、宇宙船で光速とかワープとか、無理だから」 「一円の端末パソコンを買って、光回線を契約するだけで、回線があるところならどこへでもゆけるのね」 「そういう事だよ、もちろんワイファイで無線ランでもゆける」 「目的地にはレンタルでその星の生物やロボットの体を利用できる」 「最大の楽しみの一つね、男にも女にも、おっきい怪物にもなれるわ」 「この星おもしろいよ」 「地球ね、知ってるわ、宇宙でも最大の人気スポットだわ」 「地球の生物の中に入ると今までの記憶を忘れてしまうんだ」 「ええ、限りある生命という設定がおもしろいわよね、その中でいっしょうけんめい生きるのよね」 「そう、それで体が死ぬとやっと自分が電気の旅人だったって事を思い出すんだ」 「スリル満点だわね、地球に居座ると…」 「転生輪廻とか、人によっては前世の記憶がちょっとあるとかって事になる」 「一人の人間に複数の人が共有すれば…」 「多重人格者になるね」 「体待ちの人は…」 「幽霊かな」