ss1420 コートの季節
「まあ、高級なミンクのコートね、あったかそう」
「ええ、あったかいわよ、しかも着た瞬間からあったかいのよ」
「まあ、このミンク、生きてるじゃない!」
「そうよ、遺伝子操作してコートの形にしたのよ」
「まあ、噛み付いたり逃げ出したりしない?」
「大丈夫よ完全にコートの形してるでしょ」
「でも、生きてるんじゃ管理が大変じゃない?」
「生かし続けるために毎日栄養補給と老廃物除去の透析が必要だけど、最近のはコンパクトなのでクローゼットの中でセットできるわ」
「まあほんと、ハンガー型の透析機なのね、ただかけるだけなのね」
「まあ、もう一着あるわね、これは?」
「同じ地球産のヒトのコートよ、体毛の無い人肌っていうのも不思議なあったかさよ」
「まあ、ちょっときもいけどよさそうね」
「ミンクより数が捕れるから安いわよ、あたくしオスメス二着もってるから、透析ハンガー付で一着あげましょうか」
「まあ嬉しい、じゃ、突起のないメスが良いわ、あら、お腹がおっきい」
「あらあら、クローゼットの中で子供作っちゃったのね、あなたお子さん居たわね、子供用のコートもゲットした事になるわね」
「まあ嬉しい、ありがとう」