ss1418 脳力
「脳は入ってくる情報によってどんどん進化する」
「柔軟性があるという事ね」
「そうだ、奇形児で指が六本で産まれてくる子がいるけど、ちゃんと六本目の指を他の指と同じように独立して動かす事が出来るように脳が進化する」
「逆もあるわね、身体の一部の損傷で、その使わなくなった脳の部分は退化してしまうわ」
「うん、そうだな、で、ここに生け捕りした宇宙人が居る」
「素敵、典型的なタコ型宇宙人ですね」
「で、宇宙人の体にきみの脳を移植して、宇宙人の脳をきみの体に移植してみたいんだが」
「いいですよ、あたし一度タコになってみたかったんです」

「どうだい? 足が八本になった感じは?」
「最高よ、まあ、あたしの脳、順応性が高いわ、もう自由に全部の足を動かせるわ」
「宇宙人くんきみのほうはどうかな?」
「馬鹿野郎! 不自由でたまらん足が二本ってなめてんのか」
「あらら、どうやら男だったみたいだ」
「まあ、じゃあたしの新しい体の、足の一本はちんちんという事ね」
「あっ何処行くの、海?」

 こうして地球のタコは高等な脳を持つタコに一気に進化を遂げ、地球を支配しました。とさ。