ss1398 潔癖症
「地球という星の野蛮な自然の中で、潔癖を目指す民族が居るとは…」
「ちっぽけな星の、そのまたちっぽけな島に隔離されて住んでいますね」
「ばかだなあ、こういう原始的な星でそんな事は無理なのに…、ほうら細菌やウイルスにやられてる」
「そうですね、野蛮な星で生活をする場合は、その星に居る細菌やウイルスに感染してもある程度大丈夫な体にしないといけない。故意にでも汚い物を体内に入れて抵抗力を付けないといけない。つまり潔癖を通そうとすると抵抗力が無くなり、深刻なアレルギー体質になったり、なんでもないウイルスに感染しても死んでしまう事もあるわ」
「でも、多少医療も進んでいるんだな、なんとか死なない様にしている」
「そんなに地球が嫌いで潔癖を通したいなら、無菌の宇宙に連れ出してあげましょうか?」
「そうだな」

「こいつら…」
「自分たちの体そのものを否定しだしたわね、うんちやおしっこが出る事までが許せないみたいだわ、ここでは無菌のきれいなうんちやおしっこが出るのに…」
「うんちやおしっこは栄養を再び投入して何度でも食べられるのに、嫌なようだ。しょうがないな、機械の体でも与えてやるか」
「ばかね、生体ほど完璧に自動で細胞レベルで潔癖を維持できる究極の潔癖装置≠ヘ無いのにね」