ss1397 アブラカタブラ
「肉製造工場で製造した地球人の人肉なんだが…」
「調理方法ね、あたしに任せて、あなたを糖尿病なんかにさせないわ、ヘルシーにいただきましょう」

「あの…、」
「焼肉にするのはやめたわ、醜くなるもの、ヘルシーに蒸してみたの、それから油が出ない様に浅く煮たのがこれよ、あなたの好きな美少女の原型そのままでしょ」
「あ、だから、人間は見た目に騙されるんだよ」
「なに? あたしのヘルシー料理に文句あるの?」
「そ、そうじゃないよ、体脂肪スカウターで見てごらん、全然油が抜けてないだろ」
「まあ、ほんとうだわ、どうして? こんなにさっぱりした綺麗な外見の子なのに…」
「高温で焼肉にすると体内から油がどんどん出て網から下にたれて、見た目は脂ぎってるけど、かなりヘルシーになるんだよ。でも、蒸したり煮たりした人肉は低温であるがために全然油が出なくて生で食べたのと同じくらい油が残ってるんだ」
「まあ、そうだったのね、人間見た目じゃないのね」

「何をやってるんだ? 拷問? ボンレスハム風亀甲縛りだと? 食料といえども動物虐待はだめだぞ」
「あなたのために、人間に脂汗を出させているのよ、それから蒸したり煮たりすれば焼肉にも負けないくらいの、見た目もヘルシーな料理になるでしょ?」
「…」