ss1369 プライド
「なんであたしたち日本人はにやにや笑うのかしら?」
「なんで我々は媚び諂うんだ?」
「明治、大正の人たちって勇ましかったみたいじゃない? 昭和からね」
「うん、昔の事は判らないけど、現代に生きている大人からだろう、ぼくらもその影響を受けている」
「いやね」
「プライドが無いんだな、今の大人には戦勝国に生かされてるって意識が根底に有るんだろう」
「解説なんかいいわ、なんとかしてよ、いつまで草食系男子やってるのよ」
「う、うん…」

「…」
「まず、形からだよ、アングロサクソンの顔立ちに整形してみた。体毛も植え込んでみた。なんか自信が出てきたよ」
「ばっかじゃないの? そんな行為が媚び諂う事じゃないの!」
「あっ、そ、そうだな気付かなかったよ、でも、形から入らないと心がついてこないからなぁ」
「じゃああたしが整形してあげるわ」

「あの…」
「ライオンにしてあげたわよ、遺伝子を融合してね、アフリカに放してあげるからプライドを身に付けておいで」
「そ、そんなぁ。。。プライドを持てるオスライオンの確率知ってんのかよ、ハーレムは好きだけど動物だし…」
「プライド違いよ、このすけべ野郎!」