ss1339 まぼろしのゆとり世代
「来年度から教科書のページ数が大幅に増える。そして休日も大幅に無くなる」
「完全に元に戻るのね。ゆとり世代ってなんだったのかしら?」
「幼いながらも慢性不況や自然災害を目の当たりにしているゆとりの次の世代は、これから復興に向けてがむしゃらに頑張って勉強しそうだな」
「そうね、戦後復興の時代に似ているわ、猛勉強して新しい高度成長を築き上げるはずよ。子供の意見とは思えないほどしっかりした発言をするものね、次の世代には本当に期待ができるわ」
「問題は知力体力の無いゆとり世代が社会に出始めて、それが後10数年も続くということだ」
「大丈夫よ、それも次の猛勉強世代が解決してくれるわ」
「そんなにうまくいくかな?」
「ゆとり世代は親からバブルという時代が有ったという事を聞いていて、バブルの夢のような楽園世界を求めているのよ」
「そ、そうだな」
「きっと次の世代は放射能を容易に封じ込めるバブル素材を作り上げるわ、それを利用するのよ」
「な、なるほどバブルという言葉に釣られて来たゆとり世代をそのバブル素材に押し込めて宇宙にでも飛ばしてしまうということだな」
「そういう事よ。」
「でもバブルが弾けないようにしないといけないな」
「ええ、バブルが弾けたら宇宙の終わりよ」