ss1332 メタボフォン
「ケータイと比べると見やすいけどでかいよな、スマートフォンは」
「たしかにそうだな、スマートじゃないよな」
「あなたたちなにバカなこと言ってるのよ、スマートっていうのは賢いって意味よ」
「…」
「…」
「なによ、あたしのようなデブに説明されても納得いかない?」
「それもそうだけど、あ失礼。君の持っている…」
「アイパットじゃないよな…」
「メタボフォンよ、あたしおなかも胸も出てるからこれだけ大きくないと見れないし、操作も出来ないのよ」
「納得」
「納得」
「失礼ね、でも巨大だからなんでも出来ちゃうのよ、人間の生活に必要な事は全てね、洗濯機にもなるし、掃除機にもなるし、携帯食はもちろん非常食も入れる冷凍庫スペースもあるのよ」
「それはすごい」
「あ、ラジオにもテレビにも、懐中電灯にもなるんだ」
「そうよ、非常時にはモールス信号だって打てるのよ」
「これからはメタボフォンの時代だな」
「まちがいない。うわっ最上級機には加速装置や瞬間移動装置も付いてるんだ」
「デブをばかにしないことね、移動も楽だからもっと太るけどね」