「いくらかわいいからって産まれたばかりの子犬を売るなんて…」
「そうよね、親兄弟との交流期間、母乳期間が無い子犬は精神障害や発達障害になってしまっているわ」
「その点この人間という地球から仕入れてきたペットは便利よね」
「そうよね、宇宙オオカミに育てさせればオオカミ少年になるし、宇宙猿人に育てさせればターザンにもなる」
「動物的本能というのが稀薄なのかしら? それとも生物的に未熟児として生まれてくるからなのかしら?」
「そのようね、他の地球の動物はある程度の親兄弟の援助が必要だけれども、基本的には個々の本能で生きていけるわ。でも人間だけは白紙に近い状態で生まれて来るのよ」
「うふふ、という事は育て方によってはどんなものにもなるという事なのね」
「うふふ、そうよ、最高のペットだわ」
「どう? この地球動物園」
「凄いじゃない人間一種だけで地球の動物の全てを演じさせているのね」
「宇宙ワシントン条約がうるさくてなかなか地球の生物は取引出来ないからね、人間は他の地球の動物と違って毎年子供を産むし、数も多いのでなんの制約も無いから実現出来たのよ」
「楽しいわ、虎も象もキリンもみ〜んな人間なのね」
「あたしの家にはペット奴隷もいるわよ」
「やっだ〜なにやらせてんの?」