「完全管理社会の到来でこの星地球での貧困が無くなり自殺もなくなった」
「ええ、でも困難に立ち向かって新しい道を切り開くという人生はおくれなくなったわ」
「そうだな、完全管理社会では個人の失敗はありえない。全てその人生を管理している組織・プログラムに責任があり、それは個々人の遺伝子を元にその遺伝子が一番幸福に生きれるように完璧に個体分毎に組まれている。つまり人生において失敗が無い代わりに達成感のある成功も無いという社会だ。遺伝子の個性を元に他の他生物を含む個とゆるい妥協で共生できる争いの無いベストな幸福人生以外の人生はありえない」
「天国ね地球は」
「そうだ天国だ。退屈なゆるい幸福…」
「ほどよい幸福感がただよっているわね」
「地球人が望んだことだ」
「ちょっといたずらしてみない?」
「してみよう」
「この胎児だけに困難に立ち向かって新しい道を切り開くという人生をおくらせてあげて真の達成感、真の幸福感を味あわせてあげましょう」
「そうだな、こんな地球ほんとにあの世の天国と変わらない退屈な世界だからな、多少の犠牲者が出ても我慢しよう。プログラムを緩めるぞ。」
「ぼくはなんか他の人と違うな、他の人たちと同じように生きれるようにどんな困難にも立ち向かうぞ」
「…」
「…」