ss1320 テレパシー
「どうしたの?」
「えへへ」
「気持ち悪いわよ」
「テレパシーの練習よ、うまく照れれるようになると男にもてるんでしょ?」
『パシッ』
「いた〜い、なにすんのよん」
「テレパシーをなめたらあかんぜよ」
「んならあんた手本見してみ」
《あんたはあたしが好きになる… あんたはあたしが好きになる…》
「いや〜ん」
「そうよそれそれ、その照れかたよ」
「ハッ、あぶないあぶない催眠術ね、あたしはレズじゃないわよ」
「ちっ」
『ごそごそ』
「なにそれ」
「地デジのアンテナよ」
「かわいいデザインね、くるくる回って素適」
「あたまに付けるのよ、そしてあたしがあんたに向けてうまく男の前で照れれるように怨念…いえ、念波を送ってあげるわ」
「ありがとう! あんた意外と良い人ね」

「さてと、男に会った頃かな、テレパシーを送ってあげましょう《照れ照れ… 照れ照れ…》」

「どうだった?」
「それが…、あたしじゃなくて男のほうが照れ照れになっちゃって…、実はあんたに秘密でブースターも付けてみたのよ、それが誤操作して反射したようなのよ」
「それで増幅された念波が男のほうに照射されて男のほうが照れ照れになっちゃったのね!?」
「そうなのよ強力すぎて頭が禿げあがっちゃって照れ照れに…」
「放射能並になっちゃったのね」
「禿げ男は嫌よ」
「まぶしい男に惚れるもんだが…」