「今日は宇宙中の星人の中から聖人が選ばれる聖人式の日よね」
「そうよ聖人の定義が問題だけどね」
「そうよね、ちゃんと星人としてインベーダー行為をしているかどうかを問われる日なのよね、友好的なイーテェーみたいな星人は邪道とされていて対象外なのよね」
「あたしたち地球人はどうかしら? 今年は聖人に選ばれるかしら?」
「微妙だわ、あたしたち地球人のインベーダー行為って言ったら…」
「地球人なんかよりずっと大人な星人たちにお酒やたばこを売り付けて健康を害する程度じゃない? それに実際は攻めてこないでって事で、防衛として格安で好意的にやってる訳だしね」
「そうなのよね、圧倒的な科学力の差が地球人と他の星人たちとの間にあるからね、そんなかわいいインベーダー行為? しか出来ていないわ」
「えっうそっ! あたしたちが今度の聖人!?」
「まあどういう事かしら!!」
《聖人おめでとう 宇宙の歴史上かつてないすばらしい、すさまじいインベーダー行為だ》
「は、はぁ…」
《きみたち地球人は友好サービスとか媚びるように格安で商品を売りに来た…》
「はい、水道水に薄いけどお酒を入れさせていただきました。それから空中には微量ですが精神を安定させるタバコの煙を撒かせていただきました」
《それだよ、やられたよ、その有るか無いか程度の嗜好品の威力は凄まじかった。幸福感が長く持続するほろ酔い程度が一番戦力を失う。。。そして極め付けは直接吸引ではない間接的なタバコの吸引だ、我が星に至っては全員が肺がんとなってしまった》
「…、す、すみません微量なら大丈夫だと、友好の印しだったんです!!」
《聖人おめでとう!》