ss1301 妻のつまんない反撃
「ずいぶん集まったな」
「うむ、いろんな星に行っていろんな宇宙人を捕らえて剥製にして壁に埋め込んでやった」
「昔の地球では美しい動物の上半身や立派な角を持った動物を剥製にして壁に埋め込んでいた。我々貴族の伝統だな」
「うむ、宇宙動物も良いが、やっぱ征服した星の宇宙人が一番だな」
「なんだ? 応接間の奥にもうひとつ部屋があるようだな」
「おまえよく判ったな、妻でも気付かれなかったのに」
「凄いコレクションがあるんだろ?」
「しょうがないな特別に見せてやるよ」

「…」
「美しい宇宙人の女の下半身だ。逆さに壁に埋め込んでやった」
「…、おまえの妻に見付かったら殺されるぞ」
「そうだな」
「しかし色艶の良い剥製だな、まるで生きているようだ」
「生きてるよ、剥製じゃない」
「えっ!」
「麻酔のような万能防腐剤を使っている。この姿勢を保つのに相当な腹筋と足の筋肉を使ってる筈だ」
「あなた!!」
「あっ、おまえ帰って来てたのか!」
「知ってたわよ、覚醒剤も買って来たわ」
「待てっ!!!!」
「お、奥さん!!」

『プシュッ』

『バリバリバリバリ』

「やっておしまい! あなたたちの鍛えあげられた筋肉で!」
「ぎゃ〜」
「うわぁ〜」