ss1295 鬼神
「鬼神といえば…」
「バモイドキシン、ダイオキシン、シノヤマキシンですよね」
「そうね」
「人間を飛躍的に進化させるのはその中でもダイオキシンよ、枯葉剤ね」
「胎児にその量や添加させる時のタイミングの研究が進んで人間を自由に変形進化させられるようになったわ」
「シャムの双子、二重胎児のどの部分を共有させるとかも完璧に操作出来るようになったんですよね」
「そうね、人間としての形の制約や複数の肉体パーツによる再構成のデザインも自由自在になったのよ」
「これでどんな複雑な機械も動かせるようになるし、人間コンピューターも作れるし、その進化した体を生かした新しいスポーツも考案されて楽しくなってきたわ」


「これが人間?」
「そうだよ」
「頭が一つしか無いじゃない」
「そうだよ」
「目が二つだけ? こんなんじゃ4次元航行でよっぱらってしまうよ」
「どうして単一の生殖器で二種類なの? こんなんじゃ一人で外宇宙に出た時生殖して子孫を残せないじゃない」
「奇形児ね」
「奇形児だ」
「いや、だから…、これが人間のプロトタイプなんだってば」