ss1289 進化したロボトミー手術
「帝国時代、反体制で気性の激しい人や反日運動をする人に対してロボトミー手術をしておとなしくさせたのよ、あなたもそうされたい?」
「あの、鼻の穴から眉間の奥に切り込んで大脳の白質を切除するってやつか? 生ける屍みたいにするやつだな、いくら俺が気性の激しい人間だからって今時そんなことしたら国家犯罪だぞ、俺は自分の子供を虐待しているんじゃなくて、躾をしているんだ!!」
「今度の法律改正で子供は国の宝として国家権力で徹底的に守り抜き、育てる事となりました。必要とあれば本当に行ないます。昔の様な単純なものではなく、高度な技術であなたを国家のロボットにする事が可能になっているのです」
「…」
「ただ、稀にあなたの様な親から、不屈の精神を勝ち取り国の経済を立ち直らせる程の強力な能力を身に付ける子供が育つとも報告されています。ですからあなたには子供を殺さない程度に抑制するロボトミー手術を行なう事としましょう」
「結局やるのか! うわっやめろっ」

『ばこ〜ん。からからから』
「と、とうちゃん…」
「ちゃぷ台から逃げるな!」
「とうちゃん今までだったら正確にぼくにちゃぷ台をひっくり返してストライクさせてたのにどうしたんだい?」
「こ、これか… 恐るべし進化したロボトミー手術…」