ss1272 ペッと。
「あら、あなた尻尾が生えてるわよ」
「まあ、また出てきちゃったのね、かわいいやつ」
「え? あら、肛門から出て来てたのね、回虫さんだったのね」
「そうよ、胃や小腸の残飯を少し分けてあげて共生しているのよ。時々暇つぶしに大腸まで来て、肛門から顔を出すのよ」
「まあ綺麗、暗いところで青白く発光しているわ、きゃっ光が波打ち出したわ。ネオンみたい」
「凄いでしょこの回虫ちゃん。冷光の元のルシフェリンを作る遺伝子も入っているのよ。闇市で遺伝子操作型カラーヒヨコの隣で売ってたのを買って来たのよ」
「いいなー、あたしも飼いたいなー」
「これからは共生ペットの時代よ、闇市でいっぱい色々なペットを選べるわ、一緒に行きましょう」
「うん」

「やっぱ闇市ね、違法な遺伝子操作されたペットがいっぱい売っているわ」
「でしょ。…、あなたいきなりなに手にしてるのよ」
「ペットボトル型の蠕動運動するオナペットですって、あたしのコーマンには大きすぎて飼えないわ」
「あたりまえよ、オーソドックスに回虫にしなさい。回虫に。腸の大きさ以上にはならない計算で設計されているのよ」
「そうね、じゃこのまさに腸に擬態した様な回虫にするわ」
「最初からそんな大きいのを…? 卵も売っているのよ」
「早くいっしょに遊びたいのよ」

「どうしたのげっそりして!?」
「あの回虫、あたしの胃から小腸大腸肛門まで、サイズも形もぴったりだったのよ、ぴったり張り付いて遊びに肛門から顔も出してもくれないわ、淋しいわ」
「って、あなた自分のうんちも出ないでしょ。栄養分全て捕られてるわよっ!!」