ss1263 ナイスなナース
「しなびて来たわね」
「牛馬ね」
「ええ、足長いのね」
「地球に来る時はキュウリの馬に乗って急いで走って来るのよね」
「そう、そして帰る時はナスの牛に乗ってゆっくりゆっくりなごりを惜しんで帰るのよ」
「しなびちゃったわね」
「牛馬かわいそうね」
「棒の様な足ね、間接とか無いの?」
「割り箸で出来ているからね」
「歩き難そうね、もっとスーパーな牛馬にしてあげましょうよ」
「そうね」

「出来たわ、キュウリの馬はまだだけど、ナスの牛は完璧よ」
「まあすごい、しなびてたのに雨に濡れただけで元通りじゃない」
「耐久性も飛躍的に向上したわよ、極寒の氷のアステロイドベルトから灼熱のバルカンまで平気で歩いてゆけるわよ」
「間接も付いたのね、でも足短くなってあんましそのせっかく付けた関節も意味無いようなかわいらしい歩き方ね」
「放射能にも強いし宇宙空間でもへいちゃらだし乾燥にも強いしそれからそれから…」
「いったいなんの遺伝子を組み込んだのよ、ナスの牛ちゃんに」
「くまむし」
「あ、なるほどね」