「ミトコンドリアを調べる事によって人類の進化の歴史が判るのよ」
「それは水戸で取れるのですか?」
「水戸納豆といっしょにしないでください」
「で?」
「でね、ミトコンドリアは代々女性のほうのミトコンドリアが選択されるようになってて男性のほうのミトコンドリアは消される運命なの、だからそれを利用してミトコンドリアの遺伝子の変異を調べていくと人類の進化の歴史が判るのよ」
「ふ〜ん」
「ミトコンドリアは私達の本体細胞の細胞内細胞の一つではなくて、独立した細胞、というか私達とは違う生物で共生状態にあるのよ、私達が栄養分や酸素を与えると物凄い活動エネルギーをお返しにくれるのよ」
「それでそんな凄い母親がどこから来たかを訪ねる事にしたんだね」
「そうよ、行くわよ!」
「弁当も水筒も持ったよ」
「よし」
「やっぱりミトコンドリアは宇宙から来たんだね」
「他の星の宇宙人たちの細胞にも入り込んでいたなんて驚きだわ」
「どの星の宇宙人も女性のほうのミトコンドリアが選択されるんだね」
「まったく女好きなのね」
「あ、あれが大元のお母さんじゃない?」
「そうだお母さんだ」
「お母さん」
「お母さん!」
《なんじゃあ?》
「やっぱり…、水戸のエロくそじじいだったのか…」