「『間男』の誕生だな」
「間の子の男の子だからって『間男』なんて酷いわよ、『ハイブリッ子』ってかわゆく呼んでよ」
「ハイブリ… そうだよ、復活させた1万年前の複数の異種人類は試験管内で最初からハイブリドーマ技術で現代人と間の子を作っちゃえば良かったんだよ、美人のきみがわざわざ絶滅した人類と性交して間の子を作る必要なんてなかったんだよ」
「いいえ、そんな事ないわ、現代人と変わらない能力を持ちながら言語を活用しなかっただけで生活圏を狭められて絶滅したり、その人類のみに感染するウイルスで絶滅したりしたあたしたちとは違う崇高な高等人類の子供を自然な行為で自分のお腹に宿すという事に意義があるのよ」
「まあ、間の子が一代限りではなく、別の新しい人類になる可能性が大きいのは欲張って3種以上の人類を融合させたハイブリドーマよりも自然な行為での方が確立が高いのは認めるけどね、それに今は免疫を騙すテクニックが完成されていて簡単に間の子を作れるしね」
「イケメンだわ」
「…、自分の子供はかわゆく見えるもんだよ」
「いいえ、この4年間で4種の人類と交わって、この子が1番能力が高いって判るの」
「えっ、いつのまにそんなに…、他の3人の間の子たちはどうしたんだ?」
「途中で堕胎したわよ、イケメンになりそうもなかったし、能力も親以上にはならないって遺伝子配列を見てわかったからね」
「…」
「超能力が有るのよ」
「えっ! サイコキネシスとかテレパシーとかが使えるのか!?」
「そうよ、この子の強力な脳波で現代の人類を支配してもらうわ」
「あ、そうだ、ぼくにも絶滅した異種人類と性交して誕生した娘が居るんだ、その母親がきみの子供の父親と同じ種類の人類だから、将来結婚させようよ、もしかしたら繁殖に成功して新しい人類が生まれるかもよ」
「いいえ、遠慮しておくわ、あなたの子供絶対に美人じゃないもの、うちの子がかわいそうだわ」
「…」