ss1249 愛の子
「一代限りの間の子って、なんか不思議な生物よね」
「ああ、ラバくんとかだろ。ウマの雌とロバの雄の交雑の品種で1メートルちょっとでかわいい。外観はウマに似てる。粗食で、かなりの労働に耐えるから、中国・南ヨーロッパ・アフリカ・アメリカなどで労役用として飼育されてる。生殖能力が無くて種としては認められていない。」
「そうそう、それからレオポンとかもかわいいわ。ヒョウの雄とライオンの雌との交配による雑種で、ヒョウより大きくて斑紋があるのよ、もちろん繁殖能力はないわ。猫科は間の子の宝庫よね、トラとライオンの間の子でたてがみのあるトラが生まれたりもするわ、猫科は見た目は近くても意外とみんな一代限りの間の子になっちゃうのよね。犬科は猫科と違って大きさや見た目が遠くても一代限りじゃなくて普通に繁殖出来るくらいに近い遺伝子よ、人間が外観だけを変えただけだから犬種というのは実際には無くて一つの種でオオカミとすら普通に繁殖出来る。犬科は面白くないわ」
「面白くなきゃ、間の子にして能力が上がらなきゃだめだよな」
「そうよ」

「白人・黒人・黄色人種は種ではないわ。」
「知ってるよ、犬と同じだよな、で、一万年くらい前には人種は今の様に一種だけじゃなくていっぱい居て、今の再生技術なら琥珀蚊の腹の一滴の血からでも再生出来る様になったから、ってもういっぱい再生させたのね、しかも成長促進剤でみんな良いお年頃なのね」
「さあ、やりまくるわよ」
「あ、あのね…」
「ウマの雌とロバの雄の交雑の品種のラバくんは能力が上がって正解だったけど、ウマの雄とロバの雌の雑種は忤忝(けってい)と呼ばれて力も弱くて使い物にならない交雑なのよ、人間でもどういう組合せが良いかはやりまくって子供が産まれてみないと判らないわ」
「ま、まあそうだけど…」
「一代限りでもちょーいけ面で、ちょー運動能力あって、ちょー頭の良い『超人』を作るのよ!!!!!」
「お、おう…」