「より便利により快適により良い生活がしたい… 純粋にただそれだけを求めていただけだったのかも知れないが…」
「そうね、べつに故意に自然を破壊して他生物を絶滅させたいなんて一度も願った事なんてなかったわ、でも結果として他生物に地獄の生活を強いて苦しませながらの残酷な死を与えてしまった」
「そんな事が今度は人類に起こるとはな…」
「そうね…」
《この地球という星は快適ね、別荘地として買って正解だったわ》
《そうだな、でもリゾート星にしては南国気分がいまいちだよ》
《そうね、軌道をちょっと太陽寄りに修正してみたら?》
《うん簡単だよ、それっ!》
《そんなに急に熱くしないでよ、あらあら、南極北極の氷が全部溶けて陸地が無くなっちゃったわよ》
《いいじゃないか陸地なんてなくたって陸地は腰掛け椅子代わりだっただけだし快適な椅子は持って来たじゃないか》
《そうね、でもちょっと熱すぎない?》
《そうだな、意外と元のが快適だったかもな、戻そうそれっ!》
《あらら、なんか変な生き物の死体がいっぱい海にただよっているわ、何かしら?》
《ヒトとかいう地球のへんちくりんな害虫だよ、知らぬ間に絶滅してくれたんだな、よかったよかった》
《急激な環境変化に適応出来なかったのね、殺虫剤代が浮いてよかったわ》
《快適快適、らくちんらくちん》
《ふぅ〜》
《なんだもう飽きて来たのか? しょうがないなここはこのままにして別の星に遊びに行くか?》
《うん》