ss1230 予想を装う。
「愉快犯はどんな分野にも居る」
「そうね、ネットの世界のウイルス製作者はみんな愉快犯よね、人が困る事をして喜んでいる」
「ブログやツイッターへの自動書き込み配信プログラムを作ってくだらないエッチな事などを延々と書いたり、既存のネット上の自動翻訳機能に潜入して、細工を加えて微妙に判らないように単語を正反対に訳したりするプログラムまで開発している」
「そうね、最近のネットの愉快犯は微妙に判らないように、でも物凄く重要な事を変えたりして人がじわじわパニックになってゆくのを楽しんで居るわ」
「そしてその愉快犯が我々が開発した遺伝子組み換え装置の最重要な予測変換機能の部分にも入り込んで来た」
「そうね、今まで頭文字だけを入力すればケータイメールの予測変換のようにその関連の遺伝子配列のコドンからコドンまでの一つ一つの能力の遺伝子単語が表示されて簡単に欲しい遺伝子機能が取り出せる様になっていたのに…」
「そう、それに微妙に病気になる遺伝子を混ぜたり、成長してから癌になる遺伝子を混ぜたりするプログラムが入り込んでいる」
「あまりにも巧妙にシステムに入り込んでしまっているから取り除けないわよ」
「予想を装って脆弱な生物ばかりを生産させようとするなんとも困った愉快犯にやられてしまった」
「それに気付くのが遅くていっぱい脆弱な生物をちゃったわよ、どうするのよ、こいつなんか外見は優れた新生物だったりするけど、シュミレーションで判ったけど、成長するにつれて精神に障害を帰して世界を滅亡させようとか考えるようになるのよ」
「こいつは… 映像で見ているという事は逃げ出したんだな」
「そうよ、人間より賢くて、身体能力も強靭な戦闘サイボーグ並の新生物だからね、あっさり脱走してしまったわよ」
「やばいじゃないか」
「人間以上の生物に地球は滅亡させられるのよ」
「普通人間以上の賢い生物はそんな事考えない筈なんだけれどもな…」