ss1226 本能寺の変
「連れ子を虐待して殺したっていう事件をよく聞くけど、昔からどの国でも起こり続けている定番の事件よね」
「そうだな、これは人間特有の行動じゃなくて哺乳類全般にある『本能』の一つだよ、一匹で放浪していた若い猿やライオンが群れのボスに戦いを挑んで勝利して、その群れを奪ったら次にする事は前のボスの子供を全て殺す事だ」
「哺乳類の『本能』なのね、自分の遺伝子を早く残そうとする。子育て中のメスは発情しないからね、人間もそうだわ」
「『本能』による犯罪は生物としては犯罪じゃないんだよな、一般人による裁判員制度が始まってこういう子殺しや性犯罪に対してプロの裁判官に比べて一般人は物凄く厳しい判決を下す傾向にある。犯罪抑止力の範囲を超えて感情だけで判断している」
「身近な案件で誰でも遭遇し易いし感情移入し易いからね、生物哺乳類として当たり前の事が人間が勝手に作ったルールで一生を棒に振るほどの社会的制裁を与えられてしまう…」
「前頭葉で考えると子供に対して酷い事をしているなと思いがちだけれどもな、肉体は遺伝子の乗り物でしか無いという『真実』が理解出来ていないからそんな異常な判決を下してしまうんだよ」
「そこで『本能寺の変』なのね!」
「そうだ、人間が人間らしく『遺伝子の真実』に沿った生活をおくれるように改革を行なう! 生活に困った親が八つ当たりに自分の子供を虐待死させるのも、せめて親だけが生き残るという遺伝子保存の立派な理由の一つだし、女から女へレイプしまくるという行為も哺乳類としては当たり前の行為だ。一夫一婦は鳥類だけのものだ。当たり前の事を勝手に作ったルールで縛る事こそが犯罪なのだ!!!」

 こうして人間の遺伝子もあらぬ方向に変化し奇形になる事無く、人間の本来の欲求も満たされみんな生き生きと不満なくストレスなく暮らせるようになった。  えっ? ええええ????