ss1215 愛パット
「絶妙な大きさと絶妙な重さのパットね」
「そうよ、これで顔は綺麗になるし、胸に当てればボインにもなれるのよ」
「ソフトをダウンロードして購入すれば大きさや重さの制限も外れてどんなものにも『変態』できるようになるのよね」
「そうよ、バッグにもなればドレスにもなってくれるし、スクーターにも『変態』してくれるわ」
「すごいわよね、どんな大きなものにもなって動くものにもなってくれるのに、またすぐに元の絶妙な大きさと絶妙な重さのパットに戻ってくれるのよね」
「まあやだ、路上生活者が居るわよ、ホームレスね、ダンボールをお家にしているわ」
「今の時代路上生活者が居るなんておかしいわよ、完全管理された社会になったんだから」
「あっ」
「まあ、あのダンボールのお家も愛パットだったのね、あんなソフトまで売っているなんて驚きだわ、しゃれで買ったのね」
「見て見て、UFOも売ってるわよ」
「まあ面白いこのソフトをダウンロードして購入すれば宇宙旅行ができるのね! きゃっタイムマシーンも売ってるわ!」
「どっちもさすがに高いわよ、あたしはUFOを買うからあなたはタイムマシーンを買ってよ、そして色々な星や色々な時代へ探検旅行に行きましょう!」
「すごいすごい未知の世界へゴー!!!!」

「やばいわ電池切れよ」
「えっ! あたしの愛パットもよ。どうするのよ、辺境の星のノスタルジックな時代よここは」
「愛パットは内蔵電池のみだから充電できる環境じゃない星や時代ではただのパットよ」
「安いダンボールのお家でも買っとくんだったわね」
「ええ… でも買ってたとしてもそれも電池駆動よ」
「ああそうね…」