ss1128 細胞外マトリックス
「ブタの膀胱から精製したこの白い粉を傷口に塗すだけで…」
「まさに魔法の粉ね、傷口から失った指とかが急速に綺麗に再生しちゃうなんて!!」
「傷口付近が幹細胞化して何にでもなる万能細胞になるのね、そして周囲の状況を把握して自分がなんになるか判断までするのね」
「これは… そそるわね、昔の科学者が再生能力の強いイモリで関節の多い手を作ったりして遊んでたわよね、クリスタリンが傷口付近に無くても完璧な目が出来るのに悩んで色んな部位に目を作ろうとしてたし…」
「そうそう、順番を狂わせたり、別のとこから神経をむりやり引っ張ってきたり、周囲の状況を把握する時に別の部分の細胞を持ってきて近くに置いたり、臓器から出るホルモンとかを加えたりして奇妙な形態のイモリをいっぱい作って遊んでたわよね、膨大な資料が残っているわ」

「やだ、失った腕から足が伸びているわよ、このグラビアアイドルだった娘、四足獣になっちゃった、あはは」
「治療と称して遊ばないでよ、四足獣か… どうせなら胸に複数の切れ目を入れて胸からいっぱいおっぱいを作って犬のようにしてあげたらどう?」
「あははあんたも言うわね、いっぱいなおっぱいもいいけど、そうねこの娘の新しい前足の一本の先に今度はちんちんを生やしてあげたらどうかしら? 男と女の差なんてホルモンでどうにでもなるから可能な筈よ。タコの足の一本はちんちんだから生物としておかしくない筈よ」
「自家受粉が出来る様にするのね、この娘の子供は単為生殖やクローン人間より凄い天才の子が産まれそうね、父親も母親も自分なんだからね」

「正常に産まれたわね」
「かわいい… 産湯から上がったらパウダーをパタパタしましょうね」
「あ、その粉!」