ss1126 宇宙の支配者RNA
「どうやらやっと地球人も宇宙の『意思』そのものである宇宙の真の支配者である我々『RNA』の存在に気付いたようじゃな」
「うむ、設計図であるDNAはあくまでも設計図にしかすぎない。単なるメモ書きだ」
「メモ書きだから間違って書いたり、同じ事を重複して書いたりしてしまっている部分もある。しかしその部分に間違いと偽装して隠して我々そのものの複製指示も有るのだがな」
「実際にメモを活用して我々そのものとたんぱく質である生物を作っているのは我々宇宙の支配者RNAだ」
「DNAからはなんの命令も発していやしない。我々が自らの意思でアミノ酸を運びたんぱく質を組み立てている」
「うむ、アミノ酸を運ぶのはトランスファーRNAだ。そしてリボソームRNAがメモ書きを読みながら運ばれて来たアミノ酸を組み立ててたんぱく質にする実務をこなしておる。アミノ酸の組み立て方の細かい指揮は現場監督であるメッセンジャーRNAがやっておる」
「そしてノンコーディングRNAは宇宙の支配者の中の支配者親玉だ。現場監督であるメッセンジャーRNAの上に立ち、メモ書きの読む場所の変更やそのメモ書き設計図であるDNAそのものをも自由に書き変える能力を持っておる。つまり我々じゃな」
「うむ我々ノンコーディングRNAが真の宇宙の支配者じゃ」
「円偏光を操るのも、たんぱく質の集合体の生物を操るのも全ては我々ノンコーディングRNAじゃ」
「そろそろ巨大なゲームをやるか」
「そうじゃな、我々の乗り物の一つである進化させてやった高等生物人間の前頭葉に我々が今よりもっと多く乗り込んで操縦するのじゃ。右巻きDNA星系と相容れない左巻きDNA星系とで壮大な宇宙戦争じゃ」
「負けたほうの罰ゲームも考えておこう」
「わくわく。負けないぞ」